Kデスクトップ環境

章 2. 概要

起動されると、Konsole はクライアント アプリケーション(デフォルトではシェル)を開始します。 クライアントの全ての出力は Konsole ウィンドウの中に行われ、 一方でキーボードの打鍵やマウスのクリックはクライアントに転送されます。

このようにして、Konsole のほとんどの動作は、 その中で現に実行しているアプリケーションによって実質的に制御されます。 Konsole には、特別な機能が若干追加されています。これらの追加機能は一般的なもので、 以下に説明することはちゃんと作られた他の端末エミュレーションにも適用できます。

ヒストリ バッファ

画面の外に流れ出たテキストは、後でもう一度見ることができるように、ヒストリ バッファに保存されます。 現状では 100 行がこのバッファに保存されます。 バッファに格納されたテキストを変更することはできませんが、 それを見たり一部あるいは全体をクリップボードにコピーしたりすることができます。

キーボード

Shift-PgUpShift-PgDnShift-UpShift-Down、 キーはヒストリ バッファの中をスクロールするのに使用します。 その他のキー入力は全てエミュレーションの中で実行されているアプリケーションに渡されます。 ただしデッド キーの存在には注意してください。

マウス

この端末の全ての機能を利用するには 3 ボタンマウスが必要です。 それぞれのボタンには異なる機能が割り当てられています:

左ボタン

左ボタン クリックは、アプリケーションがマウスに対応していれば、 イベントとしてアプリケーションに転送されます。 プログラムがマウスクリックに反応する時には、Konsole はそのことを矢印カーソルで表示します。 そうでない場合は、I ビーム (バー) カーソルが表示されます。

マウス非対応のアプリケーションで左ボタンを押さえてドラッグすると、テキスト範囲がマークされます。 ドラッグ中は、マークされたテキストが目で見て確認できるように反転表示されます。 ボタンが離されると、マークされたテキストはクリップボードにコピーされ、 Konsole や他のアプリケーションで後から利用することができます。

通常は、各行の終りに改行キャラクタが挿入されます。 ソースコードやあるコマンドの出力をカット アンド ペーストする場合は、これで普通うまくいきます。 一般的なテキストの場合には、行替えが重要でないことも多くあります。 テキストを文字のストリームとして扱って、他のアプリケーションにペーストした時点で自動的に整形されるようにしたい場合があります。 テキスト ストリーム モードで選択するには、[Ctrl] キーを押さえながら、普通に選択してください。

マーク中にテキスト領域の上端または下端に触れると、Konsole は上または下にスクロールし、 この時ヒストリ バッファのテキストが現れます。 マウスの動きを止めると、スクロールは直ちに止まります。

マウスを離すと、Konsole はクリップボードにコピーされたテキストが見えるようにマークした領域を反転したままにします。 マークした領域の表示は、クリップボードの内容が変化した時、マークした領域中のテキストが変化した時、 あるいは左マウス ボタンをクリックした時に、元に戻ります。

マウス対応アプリケーションでテキストをマークするには、クリックする 際に [Shift] キーを押さなければなりません。

中央ボタン

中央ボタンを押すと、現在クリップボードにあるテキストをコピーします。 この時、クリップボードの内容はキーボードからタイプしたかのように入力されるので、 エミュレーション内で実行しているアプリケーションによって、反応の仕方が違います。

右ボタン

右ボタンは設定メニューを表示します。 さらに、[Shift] や [Ctrl] キーを組み合わせて使うと、メニューの別の部分が表示されます。

セッション

Konsole は同時に複数のセッション(プログラム)を実行する機能を提供します。 新しいセッションは「ファイル」メニューから開始します。 セッション間の切り替えは「セッション」メニューで行います。 これらのメニューは [Shift] または [Ctrl] キーと組み合わせてマウスの右ボタンメニューの形で利用することもできます。

セッション メニューは各マシンの要求に合わせて自由に設定することができます。 (その方法についての説明が欠けています。 /opt/kde/share/apps/konsole の中に例があるので、参照してください。)