Kデスクトップ環境

章 1. はじめに

Korganizerはいろいろな用途に使用できます。たとえば、カレンダー、アポイントメントを管理するプログラム、やるべきことに優先順位をつけたリスト、さらに、他の人やグループとのスケジュール調整などです。つまり、ユーザーの生活管理に役立つプログラムです。シンプルなプログラムですから、名前もシンプルなものにしました。今までにもこれに似たプログラム、たとえばplanNetscape CalendarMicrosoft OutlookEcco ProといったUNIXやWindows用のプログラムをお使いになったことがあるかも知れません。これらのプログラムはすべて一般に、PIM、パーソナル情報マネージャというカテゴリに属するものです。用途はどれもだいたい同じですが、アプローチの仕方が違います。

1.1. vCalendarポータブルデータフォーマット

Korganizerは、パーソナルデータ交換プロトコルvCalendarを実施する初のUNIX用フリーPIMです。このベンダに依存しない、オープンスタンダードによって、種々のプログラムやデバイスがアポイントメントやカレンダー情報を特定の基準なく共有したり同期させたりできます。データはASCII形式で保存されるので、そのまま読むことができます。条件によってはネイティブ形式をvCalendarにインポート/エキスポートできるWindowsプログラムもありますが、ディスク上のKOrganizerのネイティブのファイル形式はvCalendarですので、中間のステップを完全に省くことができます。また、他のUNIXプログラムのように、プログラムそのものを使わずにデータに簡単にアクセスできます。